ブログ用 目次先日、休日の朝のFPの勉強会に参加しました。休日の朝と言う、私にとって参加するのにハードルの高い勉強会ですが、今日も20人近く集まり盛況です。
本日の勉強会での話題の一つが、「年金の加入期間を申立で復活させたら、逆に年金が減る場合がある。」という事です。
これは、どういう場合に発生するかというと、以下のような場合です。
1.加給年金(年金版扶養手当)受給者の配偶者の厚生年金加入期間が20年以上になって、加給年金をもらえなくなる場合
加給年金というのは、老齢厚生年金の受給者が65歳未満の妻や18歳未満の子を扶養している場合に上乗せされて支給される年金です。この年金の加入資格の一つが 配偶者の厚生年金加入期間が20年未満である事です。最大年間40万円近くもらえます。
もし、配偶者の年金記録に空白の期間があるので、これを復活させたとします。この結果、配偶者の厚生年金加入期間が20年以上になると、加給年金を受給できなくなります。そうなると、少々配偶者の年金額が増えても、世帯全体で考えると年金額が減ってしまう事もあります。
2.障害年金受給者の給与の低い時代の厚生年金加入期間が増えて、結果として通算した平均標準報酬月額等が低くなった場合
障害年金受給額の計算では、厚生年金加入時の平均月収を使用します。この為、復活した年金記録の空白の期間に給与の安い時期がある場合、結果として平均月収が低下する場合があります。
せっかく払った年金保険料を取り戻そうとして、逆に年金受給額が減っては困ってしまいます。
年金は関与先企業やその社員にとって重要な問題ですが、やはり制度は大変複雑ですね。(2010年10月)
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