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2024年7月11日に金融庁から、「我が国における事業者の持続的な成長を促す融資実務とその
影響に関する調査研究」報告書が公表されました。
この資料は、事業者が取引する金融機関の数や、不動産担保の設定の有無に応じた融資の実態
に加え、そのような融資慣行が事業者の業績に与える影響について、定量的・定性的な調査を
行ったものです。
この資料を読むことで、中小企業にとって最適な取引金融機関数が見えてきます。
調査内容によると、中小企業にとって最適な取引金融機関数は「1 行、2行取引」となります。
「1行取引」の場合、取引金融機関に依存しなくてはならなくなるため、どうしても金融機関
の立場が強くなってしまいます。そうなると、金融機関側の言う条件を飲まねばならなくなり、
不利な条件での取引になりかねません。
「2行取引」だと、融資の依頼をする場合、両方の金融機関に打診することで、より有利な条件
の金融機関を選ぶことができます。
また、「1行取引」では、取引金融機関に融資を断られると資金調達の手段が絶たれてしまい
ます。
複数の金融機関と取引をしていると、一つの金融機関に断られても、別の金融機関が融資をし
てくれて難を逃れたという事例はたくさんあります。
複数の金融機関と取引をするというのは鉄則ですが、今回の調査結果を踏まえると、取引金融
機関数が多ければよいのではないということがわかるため、中小企業にとって最適な取引金融
機関数は「2行」だということになるのではないでしょうか。
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