東京で税理士をしている野中敏博と言います。元々はシステムエンジニアだった知識・経験と、開業後に始めたマーケティングを活用して、毎日経営者の方々と一緒になってこの不況を乗り切ろうと頑張っています。
前回までは、「正社員化コース」の2022年度改正をご紹介しました。
キャリアアップ助成金につきましては、「正社員化コース」以外にも、2022年度に大きな変更が行われています。
その中でも、中小企業において比較的使い勝手のよい「賞与・退職金制度導入コース」の新設について、今回から3回にわたって解説します。
「賞与・退職金制度導入コース」は、契約社員やパートタイマー等の有期雇用労働者等を対象に、賞与や退職金の制度を新設し、実際に賞与の支給や退職金の積立を実施した場合に、助成を行う制度です。
昨年度までは、「諸手当制度等共通化コース」という名称で、諸手当等(賞与、退職金、家族手当、住宅手当、健康診断制度)を正社員と共通化した場合に支給されていました。
2022年4月以降、家族手当・住宅手当・健康診断制度の共通化による助成は廃止され、賞与または退職金の制度導入への助成へと見直されました(正社員との共通化は必須ではありません)。
非正規雇用の労働者に対しても、正社員と同様の賞与や退職金を支給することにより、正社員との不合理な格差を解消することを趣旨としています。
支給額は1事業所当たり38万円(生産性要件を満たせば48万円)で、1事業所につき1回限りの支給となります。
賞与と退職金の制度を両方同時に導入した場合には、1事業所当たり16万円が加算(生産性要件を満たせば19.2万円が加算)されますので、合計54万円(生産性要件を満たすと67.2万円)が支給されます。
※本記事においては、中小企業の場合の支給額を記載しています。
次回は、主な支給要件についてご説明いたします。
こちらの助成金の活用を検討されたいとお考えの方は、当事務所までお気軽にお問合せください。
(2022年12月)
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